開咬は、オープンバイトとも呼ばれ、前歯がしっかり噛み合わずに開いてしまっている状態を指します。
前歯でしっかり噛むことができないため、奥歯ばかりを使って食事をするため、顎の関節や筋肉に大きな負担がかかります。
開咬の人の半数以上は顎関節症にかかっているとのデータもあります。
前歯に隙間がある人は、そこが気になってしまい、舌でその部分を頻繁に触っているケースが多く見受けられます。前歯の隙間を内側から舌で触れ続けるこ とで、徐々に前歯が外側に押し出されるため、開咬になりやすくなります。
幼少期より指しゃぶりの癖がある人は、それが原因で歯が動くため開咬になりやすくなります。指をくわえたまま、上下左右に動かすため、結果的に歯が開 いた状態になってしまいます。
顎が横に成長するのではなく、下方に成長する人は開咬になりやすくなります。
この場合は、先天的な影響が大きく、本人だけでなくご両親も開咬であるケースが多く見受けられます。
開咬は、奥歯だけが噛み合い、前歯は開いている状態のため、食事などの際に顎にかかる負担が不規則になります。そのため顎関節症になりやすくなり、実際に開咬の人の50%以上が顎関節症を発症しているというデータもあります。
開咬の場合、奥歯に大きな負担がかかるため、最悪の場合奥歯が折れたり欠損することがあります。
人間の噛む力は、その人の体重くらいあり、60kgの人の噛む力は60kg程度になります。これを全体の歯や顎で受け止められず、奥歯とその周辺の顎で受け止めてしまうことになります。
開咬はオープンバイトともいい、前歯が噛み合わずに開いている状態のため、発音や咀嚼に大きな影響があります。コミュニケーションが取りづらかったり、咀嚼がきちんとできないことで唾液の分泌量が低下し、むし歯や歯周病などさまざまなお口のトラブルを引き起こす要因になります。
歯の矯正装置を装着して治療する
開咬の治療は、矯正装置を使って行うのが一般的です。
前歯がどれくらい開いているかによって、ブラケット矯正、リンガル矯正、マウスピース矯正などの中から最適な矯正装置を使って改善していきます。
しかし、顎の骨が極端にズレてしまっている状態の場合は、顎の骨を切除する外科手術が必要になることがあります。