部分的に悪い歯並びとは、歯列の一部分だけ歯並びが乱れている状態のことをいいます。
全体の歯列としては良いものの、上の前歯が1本だけ出っ張っている、下の奥歯の位置が1本だけズレているという状況です。
このような症状でお悩みの方は意外と多いのではないでしょうか。
1ヶ所だけだからいいやと放っておくと、そこから口腔内トラブルに発展することがあります。
指や舌、頬肉などを噛む癖がある人は、部分的に悪い歯並びになりやすくなります。全体的な歯列はきれいなものの、無意識のうちに特定の歯でいろいろなところを噛んでいると、その部分だけ歯並びが乱れてしまうことがあります。
運動やスポーツなどで顎や口をぶつけた経験がある人は、部分的に悪い歯並びになりやすくなります。特にラグビー、相撲、レスリングなど激しくぶつかり合うようなスポーツをしている場合、部分的に歯並びが悪くなることがあります。
柔らかいものばかり食べている人は、部分的に悪い歯並びになりやすくなります。幼少期は歯並びが良くても、硬いものを食べずに柔らかいものばかり食べていると、顎の筋肉や骨が発達しづらくなるため、部分的に歯並びが悪くなることがあります。
部分的に悪い歯並びを放置すると、その部分にプラーク(歯垢)が蓄積し、そこからむし歯の原因となるミュータンス菌が増殖するため、むし歯リスクが高まります。ミュータンス菌が増えることで、部分的なむし歯が口内全体に広がる危険性があります。
歯並びが悪い部分にプラーク(歯垢)が蓄積し、歯周病になりやすい状態になります。たった1部分の歯並びの乱れが原因で、その部分から口内全体に歯周病リスクが広がってしまいます。歯周病になると、強い口臭を放ったり、最悪の場合歯が抜け落ちることもあります。
部分的に歯並びが悪いと、その部分以外の歯や顎に大きな負担がかかってしまうため、歯根破折のリスクが高まり、最悪の場合抜歯しなければならなくなります。また、被せ物で歯を治療している場合、被せ物が取れやすくなるリスクもあります。
マウスピース矯正
マウスピース矯正装置SmileTRUを使用して、部分的に悪い歯並びを矯正していきます。
歯並びが悪い箇所は、患者によってさまざまですが、SmileTRUではオーダーメイド感覚でマウスピースを作成するため、患者さまの歯並びに合ったマウスピース型矯正装置を作成することができます。部分的に悪い歯並びを矯正するには最適な矯正方法のひとつです。
ブラケット矯正
歯並びが悪い箇所にだけブラケットと呼ばれるワイヤーと金具でできた矯正装置を装着し、歯並びを矯正していきます。
歯列全体ではなく、部分的に装置を取り付けるため、全体の歯列を矯正する場合よりも費用を低く抑えることができます。
矯正装置が目立つというデメリットがありますが、歯の一部だけに装置を装着させるため、歯列全体を矯正する場合に比べると目立ちません。
また、最近では白色や透明のブラケットや、歯の裏側に装置を取り付けるため目立たないリンガル(舌側)矯正もあり、治療の幅は広がっています。